AmazonPrimeで『太田和彦の日本百名居酒屋』
メインブログの『うたかたラジオ』の方でひょんなことからAmazonPrimeに加入し、映画やドラマをちょこちょこ見ていると書きました。
なんとここで太田和彦さんの『日本百名居酒屋』を観ることができるとは。
www.utakata-radio.com
そのレビューを書きたくて『うたかたラジオ出張所』が始まったといっても過言ではないです。
AmazonPrimeでは1999年から続くシリーズのうち19作品を視聴することができるそうです。
太田和彦の日本百名居酒屋 DVD-BOXII 第六巻~第十巻
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↑今回のお話はこちらに収録されています。
そんなわけで、第1回は中途半端ではありますが第32話『晩秋の秋田県、やっぱり日本酒』を観た感想を書いていこうと思います。
第32話 晩秋の秋田県、やっぱり日本酒
酒盃
舞台は秋田県秋田市。最初に訪れたのは、『酒盃』。
素敵なホームページだ。こういうページはずっと眺めていられる。
太田さんが訪れたのは晩秋であったが、雪の深々と降り積もる東北の老舗居酒屋という言葉がぴったりな外観である。
お店の内装について紹介したい気持ちが抑えられないのか、若干ソワソワしているような太田さんだが、最初の一杯にズバッと切り込んでいく様は流石だ。
まずは燗酒、雪の茅舎山廃純米酒
「もう冬だから燗酒でいきたい」
御主人のおすすめで出されたのは、秋田県由利本荘市『雪の茅舎(ぼうしゃ)山廃純米酒』。
純米吟醸の雪の茅舎は、雑味がなくメロンのようなフルーティな香りの後爽やかな酸味が訪れる。やや辛口。
余韻を残さずスッと消えていく非常に飲みやすい日本酒であるが、逆にこれが物足りないと感じる人もいるだろう。
個人的には辛口でキレがいい日本酒が好みなので、酒屋で一本購入して飲むくらいだ。
山廃はどうなのだろう。
太田さんが言うには「味がある。酸味もある。甘みもある。綺麗でいい酸が出てる。」そうだ。
確かに燗酒でしっぽり飲んでじわっと広がってくる香りに酔いしれるにはぴったりな日本酒かもしれない。
文句のつけどころのない酒肴
酒肴として運ばれる、6種のお通しが綺麗に盛り付けられた箱膳が素敵だ。
右上から、あみたけのおろし和え、鯨肉の漬け、手羽肉の煮凝り、水蕗のきんぴら、秋刀魚の燻製、あん肝。
これはやっちゃってますわ。追加注文無しで何杯も飲めちゃうあれですわ。
何が「あれ」なのかは本人もよくわかっていないが、このレベルのお通しを出されたら通いつめたくなる気持ちもわかる。
鯨の漬けとは珍しい。独特の風味を持つ鯨が見るからにねっとりと仕上がっており、日本酒だけでなく白いご飯にも合うに違いない。
ここで太田さん追加注文。目を付けたのは秋田県の郷土料理❝貝焼き(かやき)❞。
手元の本に貝焼きのことが書いてあったと思い引っ張り出すと、『酒盃』のことが書いてあった。
どうりで見たことがある気がしたわけだ。
「鍋は大人数で囲んで食べるもの」という既成概念をひっくり返す、一人で食べる鍋。
ホタテの貝殻を鍋代わりにして、そこに鯨と茄子を入れたり、白魚とじゅんさいを入れたりとカスタマイズ性は相当高そうだ。一度食べてみたいが、都内で食べられそうなところはあるだろうか。それともいっそのこと秋田に・・・。
二本目、春霞純米吟醸
貝焼きを待つ間にお酒二本目。『秋田県美郷町春霞(はるがすみ)純米吟醸』。
太田さんが飲んだことないくらいなので、当然僕も知らない銘柄である。
「春霞とは、よくつけたもので、北国の春を待ちわびるような上品な味わい」とのこと。
ゆーっくり時間が過ぎていくのがわかる。
メインの貝焼き
そして、貝焼きが届く。
こんなん絶対旨いですやん。
白魚とじゅんさいの貝焼き、抜群に美味しそうだ。
そして本当に美味しそうに食べる。このシリーズを観るのは食後にしよう。そうしよう。
べらぼう
舞台は秋田市から能代へ。
こちらも素敵なホームページだ。勝手な偏見だが、居酒屋の情報は口コミサイトや個人のブログ等に頼る他ないと思っていた。
こんなに作りこまれたページがあるとは。ちょっと暇を見つけて全国各地の居酒屋のホームページを読み漁ろうかな。
まず1杯
『うぼらべの酒』。能代市喜久水酒造。
(出典:豊富な地酒|酒どこべらぼう)
お通し
ホッケの子。太田さんも驚いていたけれど、ホッケの卵は緑がかっているのか。
居酒屋でホッケと言えば開きである。刺身で食べられると聞いたこともあるけど、ホッケは鮮度が落ちるのが早いので、食べられる場所も限られているだろう。
これ以上に卵を生で食べられるというのは、相当に保存状態に自信があると見ていいはず。
はたはたの子「ぶりこ」を食べたことがあるが、きっと食感や粘り気も似ているのだろう。
長いもと白魚ととんぶり
食べたことがない料理が続々と・・・。上品でしみじみと旨そうだ。
太田さんの言う❝郷里の味❞というところに惹かれる。
アミの塩辛
アミといえば、釣りをするときにコマセとして使ったりするが、これを塩辛にするとは。
「これはうまい!これは酒呑み泣かせだねぇ」と興奮気味の太田氏。相当気に入ったようだ。嬉しそう。
美味しい塩辛は本当に塩分も気にせずにずっと食べたくなっちゃうもんな。
比内地鶏の串焼き
ご主人の息子さんが育てた比内地鶏だそう。心なしかご主人、自慢げだ。
僕は基本的に焼き鳥を串から外して食べるのは邪道だと思っているが、太田さんは上品に丁寧に外して食べるからアリな気がしてきた。美味しそう。
はたはたの塩魚汁(しょっつる)
秋田と言えばこれは外せないところだ。
「あ~、うまい、うまいうまい。これはねぇ・・・命が伸びるくらいうまいわ」
心の底から出てきた言葉だろう。寒い時に食べる鍋は最高だ。それが郷土の香りを感じる心づくしの料理であればなおさら。